新 年 の ご 挨 拶 謹んで新年のお慶びを申しあげる。 昨年は、戦後営々と築かれてきた国際秩序が大きく揺らぐ下で、わが国を取り巻く政治・経済 情勢の枠組みも変わり、大転換の年であった。こうした中、10月に発足した高市政権は、「危機管 理投資」と「成長投資」による「強い経済」を目指して、一気呵成に取り組まれている。 今、我々は将来世代に明るい未来を残せるか否かの岐路に立っている。企業自らがマインド セットを転換し、積極果敢に設備投資、研究開発投資、人的投資を拡大していくことが、かつて ないほど重要となっている。経団連は、「投資牽引型経済」への転換に向けて先導的な役割を果たし、 わが国経済の潜在成長力の強化に向け、次の主要政策分野に注力していく所存である。 第1は、絶え間ないイノベーションの創出を通じた「科学技術立国」の実現である。政府の掲げ る「新技術立国」の具体化を図るべく、官民一体となって研究開発投資を拡大していく。併せて、 司令塔強化による政策の強力な推進を働きかけていく。 第2は、税・財政・社会保障の一体改革の推進である。政府が設置を表明した国民会議において、 給付と負担のあり方を含めた議論が本格化することが期待される。経団連としても積極的に関与 していく。 第3は、地域経済社会の活性化である。各地域での広域連携に向けた取組みと連動しつつ、高市 総理の掲げる「地域未来戦略」の下で実効性のある施策が展開されることが重要である。経団連 としても、政府と連携しつつ、「新たな道州圏域構想」の実現を目指す。 第4は、労働改革である。労働移動の積極的な推進等を通じた生産性の向上を図りながら、賃金 引上げの力強いモメンタムの「さらなる定着」に取り組む。併せて、働き手の健康確保を大前提 に、柔軟で自律的な労働時間法制の見直し、とりわけ、裁量労働制の拡充の実現を政府に働きか けていく。 第5は、自由で開かれた国際経済秩序の維持・強化である。ルールに基づく公正な貿易投資環境 の実現を目指してまいりたい。 第6は、安価で安定的なクリーンエネルギー供給の確保とグリーントランスフォーメーションの 推進である。「第7次エネルギー基本計画」の具体化と実現に向けて、フォローアップを継続する。 第7は、持続的な成長に向けたコーポレートガバナンス改革である。企業が中長期的観点から自 律的かつ主体的に成長投資を行うことのできる制度整備を働きかけていく。 また、成功裡に閉幕した大阪・関西万博のレガシーを継承し、2027年国際園芸博覧会(GREEN × EXPO 2027)の成功に向けて、万全を期してまいりたい。 本年も官民連携を一層強固なものとしつつ、必要な政策の機動的かつ力強い推進を通じて、 将来世代への責任を果たす所存である。民主導による「強い経済」の確立に向けて、皆様のご理解 とご協力をお願い申しあげる。 一般社団法人 日本経済団体連合会 会長 筒 井 義 信 「投資牽引型経済」への転換を目指して 〜経団連会長新年メッセージ〜 2 兵庫経協 2026年新年号
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